庇テラスのある家
CONCEPT
本建物は県外や海外からの移住者やセカンドハウスが多く立ち並ぶ地域に位置します。
計画するにあたり施主からの一番の要望は、防犯面に気を使って欲しいという事でした。そこで、可能な限り建物外周への開口部を小さく計画。LDKに面する庭はコートハウスとする事で開口を大きく計画し、光と風を十分に取り込める計画としました。
「平屋ながら庭を上から眺めたい」というご要望に対しては、庇をテラスとして利用するという計画をご提案。その事によりテラス下部分を雨端空間として利用することができ、夏の強い日差しを遮り心地よい日影空間を作り出すことができました。
室内計画として、「兼ねる」をテーマに計画しました。無駄になりがちな廊下は収納と兼ねることで収納廊下とし、洗面脱衣室はトイレと直に接続することで廊下を兼ねました。友人を招いてのBBQの際は、SICを通り抜ける事で室内を通らず行き来する事が可能です。
コートハウスは外に閉じてしまう傾向にありますが、目線を遮ることで内に大きく開き室内環境を良くし、台風時には防風から守ってくれる「フクギ」のようであり、防犯面では不審者を遮り、来客は招き入れる点では「ひんぷん」のような役目を果たす、昔からある沖縄の様式にも通ずるのではないかと考えます。
建物概要
- 所在地
- 沖縄県
- 用途
- 一戸建ての住宅
- 構造
- 補強CB造
- 敷地面積
- 262.66㎡(80.64坪)
- 延床面積
- 102.57㎡(31.02坪)
外部仕上げ
- 屋根
- コンクリート金コテ押え
- 外壁
- ラフトン吹付の上シリコントップ塗装
- 外壁(一部)
- 杉板本実型枠打放しの上撥水材塗布
内部仕上げ
- 床①
- チェリー無塗装の上オスモ塗
- 床②
- ボロン貼り
- 壁
- PB12.5の上クロス貼り
- 天井
- PB9.5の上クロス貼り